【EXHAUST】アバルト595の排気音はうるさい?【ABARTH 595】
2024.05.30
今さら!? 今だからこそ!? アバルト595カスタムの研究:Vol.1
1957〜75年まで生産された「フィアット500(ヌオーヴァ500)」は、庶民のアシとしてイタリアの国民車となり、現在に至っても世界中で愛されている傑作車だ。
日常生活を担保する最低限の性能を与えられたに過ぎないヌオーヴァ500だったが、何よりもスピードとレースを愛するイタリア人はヌオーヴァ500にもスポーツドライブを求めるようになる。
そうしたニーズに応えたのが、カルロ・アバルト率いるカロッツェリア「アバルト」。彼らはヌオーヴァ500をはじめとする小型車をレーシングカーに仕立て、サーキットではパワーに勝る格上車を度々打ち破って輝かしい戦績を残し、アバルトの名は伝説になった。
時は21世紀へと移り、フィアットはヌオーヴァ500を現代風にブラッシュアップした「フィアット500(チンクエチェント)」を生み出すが、その高性能版たる「アバルト595」もまた復活を果たすことになる。
こうした歴史的背景からも察せられるように、アバルト595はフィアット500の単なる上級グレードに留まらず、20世紀のアバルトがそうであったようにサーキット走行も視野に入れたスポーツカーと捉えるのが正しい。
スポーツカーは、何よりドライブパフォーマンスが第一だ。サーキットをいかに速く走れるかがキモであり、その他のモロモロは当然二の次になる。騒音抑制を含む快適性能はドライブパフォーマンスとはトレードオフの関係になりがちで、アバルト595の場合でもエキゾーストノート(排気音)が気になるという声をよく聞く。
実際のところ、アバルト595の純正ノーマルマフラーが奏でる排気音は国内の騒音規制値内に収まっているのものの、ほぼ無音で走行するハイブリッド車やEVが巷に溢れている現在では相対的に目立ってしまうのは仕方ない。
内燃機のマフラーは排気音をゼロにはできないが、その音質を様々にチューニングすることは可能だ。シチュエーションに応じた音質に調整して不快感を無くせば、音量が同じでも排気音は気にならず、むしろシーンに合った演出となってファン・トゥ・ドライブにつながる。
従って「アバルト595(純正状態)の排気音はうるさい?」という質問には、「個人差アリ」としか答えられないが、現状で納得いっていないというオーナーにはサードパーティ製アイテムもオススメしたい。
例えばスポーツカーとしての非日常と、普段のアシとしての日常を共に満足させるマフラーがある。それが「TEZZO lxy スポーツマフラー」だ。
熟練の技術をもつ職人の手作業で製作されるTEZZOのオリジナルマフラー「TEZZO lxy スポーツマフラー」は、アバルト595をはじめとして車種専用設計を行い、排気音の質と量はもちろん、車体デザインにマッチしたアピアランスもアピールポイントだ。
少々前置きが長く冗長になってしまった。今回はここまでとして、また回をわけてアバルト595のカスタムについて考察していこう。